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2006 10,25 21:04 |
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今日、すぐるから「M先生が亡くなったよ」と告げられた。
「ええ~?」 思いがけない出来事に私は言葉が出ない。 M先生はすぐるが小学校6年生の時の担任である。 年は私と変わらないと思った。 非常に熱血タイプの男性教師だ。 この先生は、一旦社会に出てサラリーマンを経験し、それから夢を叶えるべく、教師になったのである。 それ故、社会に出たら何が必要か、身に沁みているのか、子供達への宿題はかなり量が多かった。 両面ビッシリと刷られたプリントが3枚だ。 その大変さに保護者から苦情が出たくらいである。 しかし律儀にやり通した子はメキメキ学力が上がり、この学年のレベルの高さに貢献しているのだ。 この先生のスパルタとも言えるやり方に、私は好感を持っていた。 この時代、子供に媚びる大人が多い中、よくぞ鍛え上げてくれた、と思ったのだ。 しかし、反面・・・この先生にはいくつかの欠点があった。 それは「えこひいき」だ。 特に女の子へのひいきは物凄く、その為すぐるはこのM先生が嫌いだった。 それでも私は、男の子には厳しすぎる位で丁度良いと思っていたので、気にはしていなかった。 ただこの先生の女の子へのえこひいきは、娘可愛さから来るのだろうと思っていた。 当時先生は4歳になる娘がいて、大変溺愛していたようだ。 当時のすぐるから驚愕の事実を聞かされ、驚いたものだ。 まず・・・娘の事を名前に姫を付けて「**姫」と呼んでいた。 毎朝のように、朝の会で「うちの**姫は~」と娘の我儘振りを自慢げに話していたそうだ。 すぐるでさえ「先生やばいんじゃないの?」と思うような育て方をしていたらしい。 ケーキが食べたいと駄々をこねると、先生は娘の為にワンホール丸ごとのケーキを買ってきた。 しかし当の娘は一口かじって終わり。 こんなような事を、毎朝嬉しそうに語っていたらしい。 私はこの先生の違う一面を見ていた。 参観会に行くと、先生はオーバーアクションで何やら生徒に説明していた。 そのトークに先生自身、自分に酔ってるんだな、と感じたものだ。 同じようにすぐるも日々感じていたらしく、内心「先生キモイ・・・」と思っていたようだ。 どうやら先生、一生懸命やってる自分に酔ってるんだな。 きっとそんな自分が好きなんだろう。 しかし、悪いがそれは生徒への愛とは違う。 先生の死因は詳しく知らないが、雨の中かなりのスピードを出していたのか、ハンドル操作を誤ったらしく中央分離帯に激突し、即死だったらしい。 遅刻しそうになったので慌てていたのではないか・・・いろいろな憶測が飛び交っている。 しかしすぐるから先生の死を聞いた時 「ああ・・・娘さんの為にリタイヤしたんだな・・・」そう感じた。 すぐるもあやかもそう思ったようだ。 そう、先生は・・・勿論無意識での事だが・・・ 自分が生きていたら娘の為にならない、そう判断したのだ。 あんな風に我儘一杯に育て続けたら、やがて家庭内暴力へと発展するだろう。 どんな場所に居ても不満ばかりで、我慢も出来ないのだから、その子の先がどんなに困難だろうか想像も難くない。 こうしてリタイヤという「死」を迎える方は少なくない。 うちもそうだが、こうして「片親になる」と言う事も子供達は予定して来る。 それにはたくさんの意味が込められている。 私達はそれを選んだ子供達を信じ、頼もしく勇気があるのだと信頼してあげるのが一番である。 少なくとも、うちの子達は「片親」という環境で強く逞しく育った。 みんなもそうして欲しくて、わざわざ自分に困難を与えているのだ。 それにしても、あまりにあっけなく行ってしまわれたM先生。 ご本人はまだ死んでいる事に気付いていないよう。 自分の家に、生前のように帰ってるのだろう。 私達で成仏させようかな。 そう思い、今から線香でも焚く事にする。 PR |
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