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2007 04,21 22:40 |
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すぐるが急に「お汁粉が飲みたくなった。」と言い出した。
でも私は作りたくない。 すぐるはそれも分かっている。 すぐるは誰よりも私が面倒臭がりだって事を知ってるから。 「じゃあ、ばあばに作らせよう」 そう言って先日の夜、母に電話を入れていた。 「ばあばの作ったお汁粉、飲みたくなっちゃった~!」 わざとらしいぞ、すぐる・・・。 でも、それをまんざらでもない顔をして聞いてるんだろうな、母は。 それで「土曜日なら作ってやるよ。」 という事になって、今日すぐるは実家に行ってたのだ。 実はすぐるはお汁粉に使う小豆をばあさんに買わせようと企んでいたのだが 「あんた、買って来なよ。作ってやるんだから。」 と言われ 「ちっ、当てが外れたか。孫に小豆ぐらい買ってくれたっていいじゃん!」 と毒を吐いていた。私は笑って聞いていたが。 帰ってきたすぐるは、ぶりぶり文句を言っていた。 「結局、小豆買って行ったんだけど、オレが行った時にはもう作ってあってさあ・・・。だったら勿体つけずに最初から買ってくれればいいのに!」 私は笑って聞いていた。でもそれが私の母だもん。しょうがないじゃん。 私の母は、とにかく恩着せがましい。何をするにも。 そして何をするのも、出し惜しみをする。セコイのだ。 「お母さん、これ、ばあばがお母さんにあげる、ってさ。」 そう言ってすぐるは「葬式パン」を出した。いらねえええ~・・・。 「『ホントは私が食べたかったけど、まあ・・・あんたのお母さんにやるよ』ってさ。物凄く恩着せがましく、くれたよ。」 すぐるは笑って私にパンを差し出す。 「いらん。お前が食べろ。」 「オレだって、いらねえ~。」 二人の間を葬式パンが行ったり来たり。 この葬式パンだって、母は3つも貰ってるはずだ。 何が「ホントは食べたかった」だ!しかも自分の歯が痛くて食べれないだけなのに。 でもそんな事、私が知らないと思って、物凄く有り難味を持たせるのだ。 5年前、同居していた実家を出て、この家に引っ越して来た2,3日後。 用事があって実家に行った。 そうしたら母が何やら「あんたにあげる。」と言って、軍手を2組といらない文房具をくれた。 「うちはもう使わんで、あんたにやるよ。」 と、まるで「良い物くれてやった!」と言わんばかりに、意気揚々とその軍手を持って来たのだ。 引越しなんてもう終わってるのに・・・。今更軍手なんて・・・。 内心「いらねえええ~!!!」って思ったけど、口に出したら 「何よ!折角あんたの為を思ってあげたのに!」 と、すごい剣幕で怒り、数年はイジケまくり、目に見えて厄介な事が起きそうなので、勿論黙っていた。 私が黙ってる事で平和がもたらされるのならば、私は黙っている。 私は無表情で「ありがとう」と言って、受け取った。 私はうちに帰って子供達に見せた。 「ばあばがこんなもん、くれたよ。」 そう言うと子供たちが笑う。 「きっと、ばあばは物凄くサービスした!って思ってるよ!」 子供達も分かってるのだ。 母は人に与える、という事を知らない。 散々甘やかされ、与えられ、それが当たり前に身に付いているからだ。 だから逆の立場に立った時、それは母にとって「物凄く偉い事」だと錯覚するのだ。 そんな母が子育てすれば、当然「育ててやった」だろうし、だから「お返ししてもらわないと」と思う。 だから私に「ねえ~・・・私の面倒見てよ~」とねだりまくるのだ。 私は聞き流してるけどね。 てか、今十分面倒見てるじゃん!それで満足しろよ!って感じ! しかも母にとって娘など、所詮自分の所有物だ。 だから過去にどんな酷い事をしようと、「育ててやった」事で清算出来る、と思い込んでるのだ。 そんな自分がチャチな物でもあげれば「この子は喜ぶ」とでも思ってるんだから! 全く!私も見くびられたモンである。最も私は物なんか、いらないんだけどさ。 ちなみに母の喜ぶ基準は「物をくれたかどうか」である。 「あの人は良い人だ。このまえアサリくれた」 と喜んでいるのだから。幸せなのだ。 「鈍い」というのは、ある意味幸せだ。 周りを傷つけるけどね。 そしてある意味、楽だ。物を与えておけば、単純に喜ぶからだ。 母が私に物をくれる動機は、「あげたい」「喜んで欲しい」からではなく「恩を売る」事にある。 うちの子供達は、母のそういう所を利用する。 母は私に恩を売っておきたいのだから、「お汁粉作って」という事で「恩を売りたい」欲求を満たさせるのだ。 そういう意味でも、母は利用されてるだけで、誰からも愛されていない。 それは母が私達を利用しているから、それが自分に返って来ているのだ。 「動機」は大切だ。自分から発したものは、自分に返って来る。 みなさんも気をつけましょう!(笑) PR |
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