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2006 11,20 23:16 |
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夕方になり、実家に預けてあるクロベエを見に行く事にした。
一昨日、お客様からネコの缶詰(ネコが缶詰されてる訳じゃないよ!)をたくさん頂いたので、クロベエにもおすそ分けをしようと思ったのだ。 さあて、実家。 相変わらず強烈な悪霊がたくさん居るのだ。 預けといて何なんだが、こんな家に置いてクロベエの具合は大丈夫なんだろうか。 ま、ちょこちょこ除霊しに行くしかないね。 クロベエは少し、肉が付いてきた。 前に比べると、顔つきもしっかりとしてきたみたい。 コタツの中で寝ていた。 両親は台所に居て、父はすでに晩酌を始めており、母は料理をしていた。 そう、クロベエは違う部屋のコタツに入っており、クロベエの為にコタツの電気は入れられていた。 しかも一日中。寒いと可哀想だと思うのか、夜中でもクロベエ一匹の為に、あのケチなオヤジが電気代を使っているのである。 私はクロベエをコタツから引きずり出し、台所に連れていった。 父に「コタツを消して来ようか?」と聞くと「いいから、つけとけ」と言う。 内心「ええ~???」と叫ぶ私。 同居してた時、オヤジのケチぶりに私達は辟易していたからだ。 オヤジはすごいケチだ。 食べ終わったポテトチップスの袋だって捨てない。 生ごみを入れる袋として使えるからだ。 使い終わったプラスチックの味噌の容器だって捨てない。 キレイに洗い、何に使うつもりなのか知らないが、取っといてあるのだ。 洋服は20~30年前の服を平気で着ているし、まず買わない。 しかも洗うと生地が減るから、という理由で最低一週間は着替えない。 下着だって3日に一回しか換えない。 私達が口うるさく言っても、ここ10年はこの習慣を変えない。 食器を洗う時の出す水の量までうるさく口出しするくらいだ。 そのオヤジが嫌いなネコの為に一日中コタツの電気を使うのだ。 たまに泊まりに来る孫に使う布団でさえ、使うと減ると思うのか、「布団を出さなくて良い」と言うのに! 狙っていたとは言え、予想以上の待遇にビックリだよ~!!! しかもコタツにはクロベエが出入りし易いように、小さなイスを置きっぱなしにして、トンネルを造ってあるのだ。 どうした?オヤジ。とうとうあの世が近いのか?こんなに良い人になっちゃって。 昔は根性がひん曲がっており、家庭を省みず、自分勝手で底意地が悪かったのに。 自分の妻が足が痛いと言っても、医者にも連れて行かないのに、キャットフードは買いに行くんだ・・・。 人は変わるんだね。人間てすごいなあ。 人間には無限の可能性があるんだな。 元来、父は私の為に「分からず屋」をやっていた。 なので父の最期の予定は一人ぼっちで死に、 「もっと家庭を省みれば良かった」 と悟ったら、今世の宿題を終えたと判断し、やっと死ねる・・・という予定だった。 でも、父が変わってしまった事で、この世の最後の予定が変わってしまった。 やはり運命は、その人自身が作り上げていくのだ。 逆に言えば、事故や病気、不幸な人生にしたくなかったら、先に努力を払い、動き、自分や回りを大事にする事である。 運命の予定なんて、いくらでも変えられる。幸にも不幸にも。 そして悟るには回りの環境も大事だ。 もし、私達が今でも頑張って同居していたら、父も母もこんな風には変わらなかっただろう。 子供達は目覚めなかっただろうし、きっといじけていたに違いない。 何よりも「人生こんなもんだ」とあきらめていただろう。 私達に出て行かれたことが両親にとって薬にもなっただろうし、自分達の置かれた立場を理解させられたのだと思う。 その寂しい状況の中で、嫌いなネコでもどんなに慰めになった事だろうか。 家族を大事にする事が出来なかった父でも、やっとネコを大事にする事が出来るようになったのだ。 ちょっとやりすぎだけどね。 でも、いくらでも変わる事が出来ると言う事をオヤジは見せてくれた。 変化の素晴らしさを改めて実感したのである。 PR |
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